大型二輪免許試験

先日、CRSに継続参加中の大学生君が

「今月、大型二輪免許試験に挑戦します。もちろん運転免許試験場に飛び込み受験です!」

と、やって来てくれました。

彼の手には、実技試験コース図が3コース分。

「それぞれのコースの安全確認の要点を教えてください。」

コース図には、彼が考えた安全確認のポイントや車線変更のタイミングなどが既に書き込まれていて、しかもはきはきした声に、彼のやる気が伝わってきます。

「よし、わかった。うちの倅が飛び込み試験に合格して日が浅いから、今から呼んでやろう」

ちょうど休みで家に居て店に駆けつけた倅が、コース図を見ながら要点をチエックし書き込んでいきます。

倅「安全確認の基本は、普通二輪も大型二輪も同じや。きびきびと動作できないと合格しないし、とろい動作しか出来ないようなレベルなら普通二輪で充分じゃないかなと自分も思う。頑張れよ!」

学生君「はい、頑張って必ず合格して見せます」

わたくし「よっしゃ、次は実技のポイント!」

学生君と表に出て、エンジンを止めてあるCB750で出発動作と帰着動作のおさらいです。

倅「考えんでもいいように100回以上繰り返し練習しときや。せっかくコース回って戻ってきても帰着動作で落とされる人が後を絶たんのやで。」

学生君「はい、分かりました。今の練習も、二人に見られてむっちゃ緊張しました(笑)」

倅「そのうちその緊張が快感になるんや。そこは気合で乗り越そう。試験官はきびきびとかはきはきとかが大好きな警察官なんやから、気合や!」

学生君「はい、気合いれて頑張ってきます!」



大型二輪免許の技能審査が教習所で行われるようになって長いですが、今でもこうして運転免許試験場(免許センター)での「飛び込み受験」する人が多数居られます。
試験場に幾度も足を運び、実技試験のコツ(安全確認や車線変更の要点)を観察して学びます。
するとやがて、合格する人と落とされる人を見分けることが出来るようになります。
合格の要点つまり安全運転の要点が理解できたのです。
あとは大型バイクを正しく走らせるだけです。普通二輪車を正しく走らせることが出来ていれば大型とて心配は要りません。
しっかり準備して受験すれば多くても2〜3回で合格できますね。

俗に言う「飛び込み受験」の良い点は、免許取得に「出来なくてはならない事」と「やってはならない事」を自分の力で見つけ出し、それを習熟する努力を必要とする点だと思います。
与えられたカリキュラムを時間を消化するように取り組むのとでは、大きな差が生じることでしょう。合格するも不合格も、全て自分の取り組み次第であり、公道上のドライバーやライダーの置かれた立場・状況と全く同じだからです。
バイクを操る技能ももちろんですが、安全運転のために何が大切か?しっかりとした安全の知識と意識を持つ人が、きっと短期間で合格できることでしょう。
教習所の実技試験と運転免許試験場の実技試験。どちらの方が緊張するでしょうか?
学生君のチャレンジを心から応援いたします。ファイト〜!!!